3月10日 一般質問 午前3人目
質問要旨 1.防災に関して ハザードマップについて
防災士について
調整池について
2.観光に関して 中央観光案内所について
3.文化財に関して 千田北遺跡について
4.金沢マラソンに関して 次回運営について
5.除雪に関して 除雪経費について
防災
まず、地区防災計画策定について、9月議会で「地域の事情は地域が一番知っているので、地区の防災計画策定を応援する」との答弁だった。 この質問については、避難行動について市民への周知が行き渡っている事を前提として質問したが、それ以降でも地区の避難所となる小学校より標高が高い所に住む市民から「大雨の時も小学校へ避難すればよいのか?」と聞かれる。 これまでは「なにかあったらとりあえず小学校へ避難する」というのが常識だったと思いますので、地震・水害など災害よって避難所が異なる場合があることすら、分かっていないと感じる。
① これまでの本市の避難所指定の基準について、どのように進めてきたのか?
② 浸水想定区域の見直しを踏まえ、地域防災計画を改定するとしているが、避難所が浸水想定区域に含まれる場合など、今後、避難所を指定していく上で見直しが必要になってくると思うが所見を聞く?
国は、令和元年度の台風19号の災害を受けて、災害時に自治体が出す避難情報の見直しを行った。一つは、5段階の警戒レベルのうち「レベル4」にあたる「避難勧告」を廃止し「避難指示」に一本化すること、
もう一点は、最も警戒度が高い「レベル5」は、名称を「災害発生情報」から「緊急安全確保」に改め、市区町村がもはや避難所への移動が危険と判断した段階での発令することになる。 自宅の中や付近で、少しでも浸水や土砂災害の危険が少ない所に身を寄せるよう住民に呼び掛けるという形に変更し、来年の通常国会で災害対策基本法を改正し、来年の大雨シーズンから運用を始める方針と聞いている。
③ 今回の改正による変更点について、市民への周知の方法を聞く?
近年の急激に状況が変化する豪雨では、高齢者や障害者、避難経路が通行止めになる恐れがある人、水位が上がりやすい中小規模河川の近くに住む人など、様々な状況に素早い対応が必要と考えるが、
④ 豪雨時に避難情報を発令する市は、どのようなタイミングで避難情報を発令し、避難所を開設するのか?
平成30年7月豪雨では西日本を中心に全国的に広い範囲で記録的な大雨になり、岡山県や広島県など、広域的かつ同時多発的に河川の氾濫やがけ崩れが発生し、倉敷市の小田川では真備町を中心に死者が50人を超えるなど、この豪雨のよる死者・行方不明者は、100人以上となっている。
⑤ 豪雨時では、河川の氾濫にとどまらず、がけ崩れの危険も増すことが考えられる。
先に触れた、水害時の避難の場合と同様に、市民から「避難所に指定されている施設が「土砂災害警戒区域の中にある」などの不安の声も聞いている。 豪雨時の避難は、水害・土砂災害双方の安全を兼ね備えた場所への避難が必要と考えるが、対応を聞く?
提案説明で、コミュニティ防災士の育成と、防災力の強化を図るとして、コミュニティ防災士の自主組織の設立とある。
⑥ 地域のコミュニティ防災士から「資格は持っているが、地区の自主防災会からの要請以外に活動することもなく、資格者としての意義を感じない」との声もあったので、新しい組織に期待するが、この組織の設立の経緯や今後目指す形、市としてのかかわり方を聞く?
女性防災士の育成ともあるが、ある女性防災士からは「せっかく資格は取得したので協力したいが、なにをしていいかわからない。かと言ってボランティアの域をこえる程の活動も難しい」との意見もある。
⑦ 単純に女性防災士の育成といっても、単純ではない思うが、女性防災士の人数の推移と、育成についての今後の進め方を聞く?
調整池
地元に民間が所有する調整池がある。
昭和50年頃に民間事業者が開発、造成した住宅地で当時の開発の要件に従い整備された調整池だ。横には緑と花の課が管理する小公園もあり、本市でもよく見かける調整池で、一般的には市が管理しているもと見られがちだが、実際には個人が所有している。
設置されてから40年ほど調整池として地域の安心に大きく貢献しているにも関わらず、私有地のため地権者が除草などの管理をしてきている。
近年の頻発・激甚化する豪雨災害が起こりうる中で、適切に維持管理されていない調整池は、防災上好ましくない。
① そこで現在、民間が所有する調整池がどれほどあるか把握しているのか?
地権者にすれば自分の土地なので埋めてしまって宅地として売ってしまいたいが、それもできないようだ。
③ 確認として、この調整池を地権者の判断で埋めてしまうことはできるのか?
④ 民間が所有する調整池のうち、住宅開発により設置され、個人や町会などが所有する調整池の維持管理を市がサポートする仕組みが作れないか?
千田北遺跡
平成31年3月の議会で質問した千田北遺跡、当時まだ発掘したばかりで、展示出来るような加工が出来た段階で展示したいとの説明であった、その千田北遺跡の「傘塔婆」が、昨年12月15日~今月14日まで、上安原の金沢市埋蔵文化財センター内金沢縄文ワールドで「千田北遺跡の信仰世界」として展示されている。 弥生時代から室町時代にかけての遺跡であると判明しているが、とくに、当時の守護国主・富樫氏にも対等する大きな勢力として「一向一揆の寺院群」が、この地域で大きな勢力を誇っていたと伝えられている、平安時代末期から室町時代(12~15世紀)にかけての貴重な発見がされている。
① 歴史的価値と入場人数を聞く?
この木片が400年以上前のもので、あしらった金箔がまだ残っている事は、ユネスコの無形文化遺産になった、縁付金箔も400年以上前から続く事を考えると、金沢箔の原点とも言えるのではないかと考えると、もっと多くの人に見てもらいたいと思う
② 展示を広く知ってもらうための方法を聞く?
31年の質問では「地域の子ども達にも見てもらいたい」との思いに対して、
「大切なことだと思う。公民館行事など、さまざまな地域行事に合わせまして、地元の皆さんを対象にした見学会、説明会、そんなようなものができないか、地元の皆さんと協議したい」といしていた。
地元の何人かも「センターを訪れたが閑散として寂しかった」「地元の人は見たいと思う」と、感じたようだ。
③ 小学校に隣接する、地元公民館での展示ができないか?
2月28日にTV朝日の「ナニコレ珍百景」という番組で、この地区の「血の川」が取り上げられた。
この川、現在は幅2メートルほどの水路だが、昭和30年頃までは倍以上の幅で水量も豊富、子ども達でも舟遊びで、下流にある河北潟まで行くことができるような川だったそうだ。
この川、「血の川」の名前の由来は、織田信長勢力の「一向一揆宗寺院群征圧」のための攻撃にあった際、寺を守っていた僧侶や信徒が、この川を渡って逃げ延びる際に流した血で川が赤く染まったことから、「血の川」とつけられたと言われている。
また、周辺の田んぼは「やしろの名前」で呼ばれていて、田面の下には何本もの杭が埋まっていることや、昭和40年頃に、周辺の耕地整理を行った際、光徳寺跡周辺の堀から、鎧や兜などの武具が見つかったようだが「縁起が悪い」と、捨て去ってしまったとの伝えもある。
④ このことから、引き続き周辺の調査ができないか?
戦国時代の歴史遺産が多く点在している地域全体を整備し、2年後に暫定開通となる海側幹線と東山内灘線が交差する地域を遺跡公園として整備し
⑤ 特別展示ではなく、常設の展示施設の整備ができないか?
金沢マラソン
2020の大会は中止され、オンラインのみの開催だった
これまでの評価としては、地方開催の歴史の浅い大会にしては「しっかりやっている」との評価だったと思う。
評価点も高いほうだと思うが、オンラインについては違って、本大会で評価の高い「おもてなし」の得点が、オンラインでは評価されていない
① 今年度のオンライン大会の評価と、2021の方法を聞く
② 開催の方向で進められている大会だが、ランナーがどういった運営を望んでいるのかが、整理されていないといけないと思う、どう取り組むか?
③ 箱根駅伝では応援自粛を進めていたが、15%は止められなかった、どうとらえるか?
また、応援自粛とすれば、これまで沿道応援が評価の高かった「金沢マラソン」だが、4回大会のころから「応援もぼちぼち飽きてきた」という声もあり、今回の自粛要請が今後開催される時の
応援に影響を及ぼさないか懸念される、どのように考えているのか?
④ 縮小開催なため、フィニッシュイベントも縮小されるようだが、ランナーから「自己のフィニッシュタイムを写真収めたいが、時計の周辺が混雑していて撮れない」とある、ソーシャルスペースの確保を考慮し、複数の時計が設置できないか?
④ 一度やめた「つづみ門」コースの復活はランナーの評価が高かったと思う。
一部のコースでは「つまらない」とされる部分もあるようだが、新しく整備された「クルーズターミナル」など金沢港までを含めたコースの変更の考えがないか聞く?
観光案内所
金沢中央観光案内所は、コロナウィルスの影響で2か月以上遅れてオープンした。
入り口には以前指摘した、世界標準のインフォメーションのI(アイ)のマークが着いている。
立地的にも金沢城、兼六園と長町界隈を繋ぐ点に加え、周辺にホテルが増えた手からも、良い所だと思う。
県の中心として、かほく市もこの施設のパンフレットの量を増やすと報道されていた。
県の施設のため、県内各地のパンフレットを置くのは仕方ないが、様々な団体の制作したたくさんのパンフレットが設置してあり、それぞれの主観でバラバラなフォーマットな上に数が余りに多過ぎるので、どれを選ぶと自分のニーズにピッタリとハマる情報が見つけにくいとの声もある。
① パンフレットの中でも、市内観光用として、大変重宝していた「金沢市観光マップ」が廃止されると聞くが、その理由を聞く?
② コロナ禍の中、外国人観光客はほとんど来ていないようだが、アフターコロナに向け、長町や東茶屋街を案内する手軽なマップ形式の英語のパンフレットを望む声もあるが?
訪れた人の意見として、「金沢はハード面のは良いけれどソフト面は京都などと比べると未発達で、自治体などを中心とした誰もそれを指摘せず改善しようとしない。
ここは一度訪れたら二度は来ないという旅行者が殆どかもしれないという記事を見たことがあるが、まさしくその通りだった。」という残念でショッキングな書き込みもある。
③ ハードの部分になるかもしれないが、一つの入口から入ると10センチほどの段差があり、転ぶ人がいるそうだ、実際に私も「段差に気づかずよろけた」ハード面ではあるが、おもてなしの心という面ではソフト面での配慮だと思う。
今時公共の施設がバリアフリーで無いのはいかがなものか、現況かなりお金のかかった床なので難しいかもしれないが、改善を望む。
また、授乳室に手洗い設備がないそうで、だれでも気軽にトイレを借りられるのが最大の売りだと思うので、手洗いくらいは付けるべきだったと思うが、ハード面の改善について聞く?
⑤ 置き傘などの評価は高いが、広いスペースを有効に使えないか。 現在でも、雨宿りスペースとして活用されているが、ベンチも少なく小さな子どもを連れた家族が休憩できるスペースを望む声もあるが?
⑥ スペース利用では、金沢駅にあるような「ひゃくまんさん」を置いて、記念撮影ができる場所があってもよいのでは、小さい「ひゃくまんさん」はあって人気のようで、大きいものを望む声がある
⑦ 話題になったドラマや漫画、ミュージックビデオのロケ地情報やパネルなどがあると旅行者も行きたくなるのでは、パネル展示に市内、映画ドラマスポットを加えては?
除雪
2年間暖冬で、3年ぶりのまとまった雪が降った
報道でも「3年前の教訓は?」として、取り上げられていたが、個人的意見として、今年降った
1月10日の65センチが、本市の対応できる最大の量だと感じている。
市内各所で部分的に混乱は起こっていたが、全域には広がっていなかったことから、混乱のあったところでは「教訓が生かせていない」、混乱の無かった所ではと「教訓が生かせた」の両方の意見があったのだと思う。
あの上に、あと10センチ降っていたら、前回同様、市内全域で混乱が起こっていたのだろうと想像する。
① 今年の対応について、本市としてどのように評価しているのか?
9月議会でも質問したが、一部の除雪事業者が損益分岐点の設定を望んでいる。
現在採用されている固定費制度とは、出動単価を下げて除雪機械の維持にかかる経費を補助する考え方なので、雪が少なく出動の少ない場合にはメリットのある制度。
しかし、出動単価が下がるので、ある一定の出動時間を超えると、これまでの一般的な契約制度の方がメリットが上がる事になる、すなわち、このある一定の時間で損益の分岐が発生する。
例年、雪の降る前にその冬の契約をするが、雪の量を少ないと予測し固定費を選択した場合、
翌朝の市民の足を確保するために、夜中に出動する。までは予定通りとして、
予想に反し、雪が多く降ると、引き続き日中も作業を続ける状況となり、休みもなく走り続ける除雪作業になる。
オペレーターのモチベーションが大きく影響するため、ある一定の時間を超えて作業が続くと、選択を後悔しながらの作業になり、このモチベーションの低下は最悪事故にもつながりかねない。
実際、前回の大雪の時は「お金いらんから、帰って寝たい」と、何度も思ったそうだ。
現行の契約体制では、雪が降る前に一発勝負で「賭け」をするような状況となっている。
② 固定費制度の枠が広がったことは評価するが、今後は「賭け」にならない、損益分岐点を設定した制度にできないか聞く?