むぎた徹のオフィシャルウェブサイト

平成27年12月定例月議会での一般質問


平成27年12月16日一般質問2人目
基本的に、半年に一度の予定ですので、9月に登壇しましたから、12月はイレギュラーの登壇です。
スキー遠足についての「質問」にはどうしても、12月でなければ行けませんでしたので…。

以下は、質問の原版です。(一問一答ですので、多少変わる点があります)

金沢マラソンに関して
 「スポーツは街を元気にする」というスローガンを基に、開催された念願の「金沢マラソン」も約12,000人のランナーと、ボランティアには5,000人を超える人が参加した上、経済波及効果も18億円と試算されるなど、まずは成功と言ってよいのではないかと感じています。
加えて、沿道応援には20万人が集まったとも言われる中で、これまで議会で何度も、ランナーの評価は「最終的には応援が重要」だと言っていた私自身も、想像していませんでした。
私の地域は24キロ付近と、ランナーの通過にかかる時間が長時間になると予想される事から、町会連合会では、交代で応援するように割当てられたものの、出て来ていた皆さんは、結局最初から最後まで応援されていた姿には正直とても驚きました。
 はじめのうちは少し寒かったので、拍手と声での応援だったのですが、途中、ランナーの方からハイタッチされると、それ以降は前のめりでハイタッチするようになった女性もいて、段々と積極的に応援する姿勢に変わっていったところなど、市民の皆さんも良い刺激を受けたのではないかと感じています。
 私自身もボランティアとして参加していましたが、ランナーから「金沢ええでっ!」と言われた時には、金沢市民であることに誇りを覚えましたし、「新しいお祭りが出来たようだ」とどこかで聞いたのですが、本当に「新しいお祭り」になればと、感じた一日でした。
 インターネットのランナー向けサイトでは94点と高い評価を得ていて「切れ間の無い沿道応援」にはほとんどのランナーが評価している一方で、「トイレや給食の不足」など、改善を求める声がアップされていた他、「1万円の参加費を払っているにも関わらずシャトルバスが有料だった」という点には納得してしまいました。 こうしたご意見に対して市長はどのように感じておられるのか、まず、お伺いします。
 大会当日は、市街中心部に大規模な交通規制が実施されましたが、市民の生活や観光客にはかなりの影響があったのではないでしょうか。実際、交通規制に憤慨し脅迫状を送って逮捕された大学生もいたということも、トップのランナーの失格に続き、逆の意味で記憶に重みを付ける出来事になったのではないかと思っています。
そこで、当日、コールセンターを設置して、苦情や問い合わせなどの対応を準備されたようですが、どのようなものが寄せられたのか、お尋ねします。
 継続開催に向けて、日程やコースなども検討されているとのことですが、現在のコースは日本陸連の認定を受けていることから、5年間変更できないように伺っています。
各地で行われている人気のあるマラソンでは改善を重ねているようですので、2回大会にしてのコース変更はいささか早急な気もしますが、可能かも含め市長のお考えをお尋ねします。
 今大会で障害者ランナーに優先枠を設けられていた事は、他大会ではあまり行われていないという点では「評価すべき」と思いますが、障害者部門、例えば、今大会では認められなかった車いす部門などの、設置についても、お伺いいたします。

ネーミングライツについて
 現在金沢には、ツエーゲン金沢、石川ミリオンスターズ、金沢武士団(サムライズ)などのプロスポーツチームがあり、「街を元気にするアイテム」として、連携していかなければならないと考えます。
さらには、城北市民運動公園において昨年度、野球場のスコアボード等の改修やスポーツ交流広場の整備が行われ、来年度には屋内プールが完成し、供用開始後には大きな水泳大会が開催できるようになるなど、ますますスポーツが注目されると感じております。
また、先日、第1回が無事成功した「金沢マラソン」も継続的な開催を考えるならば、恒常的に財源が必要になってくると思います。
本市においては、街としてのブランドや景観への配慮のために慎重になる事は理解できますが、今後ますます注目されるであろうスポーツを振興していくためにも、スポーツ施設に限定して「ネーミングライツ」を取り入れてはいかがでしょうか。

① 地元プロスポーツチームを含む各種競技団体の支援や金沢マラソンの継続開催の財源確保のため、スポーツ施設においてネーミングライツを取り入れる事ができないか

スキー遠足について
 私が小学校の育友会に携わり始めたころですので、20数年前の事だと思いますが、当時の会長の「北陸に住んでいるのだからスキーくらいできるべきだ」との考えから、スキー遠足を復活したそうで、それから20数年間スキー遠足が続けられてきました。
この当時は、4年生で2回、5,6年生で2回も行くので計6回、ボーゲンの真似事くらいは出来るようになっていたと思いますし、父親クラブというお父さんのボランティアとして、指導の補助(場合によっては指導)として参加していました。
その後も続いていましたが、7~8年前から4年生も5,6年生も年1回に減っていたようで、いよいよ今年度は残念ながら学校行事としてのスキー遠足は廃止されることになったそうです。
私も指導に参加する中で、子供たちの体力のなさを身に染みて感じましたし、たとえ、年に数回でも子供たちにとっては大変良い運動の機会になっていたはずです。
周辺の小学校では数年前に辞めたところもありますが、保護者の中には「北陸に住んでいるのだからスキーくらいできるべきだ」と考える方も多いようで、スキー遠足を望む声をよく耳にします。
そこで、スキー遠足について、伺います。

① 金沢市の子供にはスキー又はスノボが出来ていて欲しいという思いを、市長と教育長に所見を伺う

② 現在の制度では、各小学校任せになっているが、市として推奨することは出来ないのか

③ 現在スキー遠足を行っている学校は何校か

④ 廃止する学校が増えている理由は

生活困窮者自立支援制度について
 まず、千葉県銚子市で起こった悲惨な事件から紹介します。
離婚して年頃の中学生の娘を抱えた母親が公営住宅に住みながら、生活苦から家賃を 滞納して、県から住居を追われるという窮状に直面したことから「無理心中」に失敗し、愛する娘を手にかけてたことで、殺人容疑者として刑事裁判に問われる身になったという事件がありました。
この母子家庭ですが、母親は近隣の給食センターでパートとして働き月収は約7万円と児童扶養手当の約5万円で、生活保護の相談もしていたのですが、ほかにもある減免措置を知ることもなく、自ら死を選ぶことになったようです。
後から考えると、いろいろな救済措置があったと思われますが、残念ながら誰も助けることなく、追い詰められてしまったことによる事例で、大変悲しい残念な結果で、繰り返してはいけない事だと思います。
そこで、お伺いします。

① この事例では「県営住宅に住んでいた」と、ありますが、本市において、このような場合の県との連携はどのような状況でしょうか?

② 例えばこれが市営住宅だとすると、このように強制退去といった状況になるのでしょうか?

③ 救済策はいろいろと有るようですが、雇用、子育て、住居など行政の部局を横断的な取り組みが必要と考えますが、本市での対応を伺います?

④ この事例に関しては「生活困窮者自立支援制度」がうまく当てはまると思うのですが、本市でのこの制度の運営状況を伺います。

⑤ 試行期間を含め1年程の運用ですが、今後のありかたをお伺いします。

⑤ この制度は「生活保護世帯」になる前の自立を支援する制度と考えますが、「生活保護世帯」高齢者の割合が増えていることから、これまでの「生活保護」を受ける世帯の動向がこれまでと違って来ていて、受け入れ側にも変化が必要なように思います。国の制度ですので本市独自での対応は難しいとは思いますが、ご所見を伺います。

中心市街地のスペース
 片町A地区再開発「片町きらら」は周辺のビル老朽化対策としても十分な役割を果たしていると思いますし、継続的な耐震対策や地域の活性化に対して貴重な足がかりになったと考えます。
その、中心市街地の活性化の一つとして、鹿児島市の旧市街の中心地にあるビルにフリースペースを作ることで「地域のコミュニティとの連携が成功している所」を例に挙げてお尋ねします。
 市街地の西側に新幹線駅が新設され、有名ブランドなどが進出する事により、新たな賑わいが出来てきている中で、旧市街にある8階建てのビルに入っていた有名百貨店が撤退することになりました。
オーナーは旧市街に愛着を持っていて、地域貢献を前提にコンサルタントと再建を検討したところ、8階すべてを埋めるのは難しいので、8割程度を目標にして、空いてしまう2割のスペースをポジティブに使うことにしました。 
ただ、単に空いたスペースにベンチを並べてしまうのは勿体ないので、地域のコミュニティの人たちに活用してもらい、その活動で人々を呼び寄せ、周りのテナントで買い物をしてもらう仕組みのコミュニティデザインをデパートでやってみようということになりました。
計画通り8割の部分はテナントで埋める事が出来、地下1階~7階のそれぞれの階に広さや場所もいろいろなフリースペースを設けられ、NPOやサークルなど、150のコミュニティ団体が順に使いまわしていて、美、生活、創造、知、教育、地域、交流などをテーマに、コミュニティコディネーターの指示で調整されながら運営されているそうです。
本市においても、このような、新たなコミュニティデザインのパターンを取り入れてみてはいかがでしょうか

① これまで本市ではこのような取り組みがなかったか

② このようなコミュニティ空間をどう捉えるか

③ 今後の再開発において、このような考え方から、市民コミュニティに使えるスペースを作れないものか

保育士の働く環境について
 今年度から開始された「子ども・子育て支援新制度」も導入から半年以上が経過しましたが、国の制度変更により、現状では待機児童がいないとされている本市に待機児童をゼロにする制度が必要だったのかと思っています。
中でも幼稚園と保育所の垣根を外し、解りやすくするために勧められてきた「幼保一元化」についても、これまでは所管が文部科学省と厚生労働省だったのに、内閣府が加わり逆に複雑になったという状況ですので、保護者も、どれを選べば良いかわからないといった状況になっている事に加え、これを進める行政側も減るはずだった手続きが増えてしまっているのではないでしょうか。
 そんな中、厚生労働省は4日、今年度中に省令を改正し、来年4月から保育士不足の解消を目指し、配置基準に関する緩和策をとり纏めたとありました。
 保育士2人以上の配置を義務付けている現行ルールを変更して、子どもの少ない朝夕に限り保育士1人に加え、研修を受けた保育ママなど資格を持たない人での保育を認め、子どもが多い日中に多くの保育士を配置する方針とのことです。
 これでは益々、現状とかけ離れていくように感じます。
現状はと言いますと、保育士資格があるのに保育所で働いていない「潜在保育士」は全国に70万人以上いるとされていますが、その多くは、「保育士として就業しないのは賃金が希望と合わない」との理由を上げており、国家資格でありながら専門職としての給与が安く、コンビニやスーパーのバイトの時給程度ということが問題と言っています。
先の新制度を導入することは、有資格者とそうでない者の差がなくなり、資格自体の意義がますます薄れてしまうのではないでしょうか。
さらに、これら保育士の賃金が全産業の平均と比べて月10万円程度低いことなどから、保育士不足の解消策では「一義的に処遇改善が必要だ」との指摘もあるようです。
以上の事を踏まえ、国一律の制度を当てはめるのではなく、保育行政ではこれまで先進的に取り組んで来た本市独自の取り組みをもう少し取り入れた方が良いと考えます。

① 本市は、保育士の働く環境のために、これまでどのような取り組みをされて来たのかお伺いします。

② また、次年度からの制度の変更なども含め、今後の独自の対応についてもお伺いします。

CIMG0065