質問の全内容です
平成23年度定例第2回市議会にあたり発言の機会を頂きましたので、会派みらいの一員として質問させていただきます。
私は、4月の統一地方選挙において初めて議席を頂きました「声をかたちに!」と言う自分のモットーを信念に、市民の皆様に解りやすく、開かれた市議会をテーマにして活動し、市民の声を積極的に届けてまいりたいと思います。
同年代の山野市長には「責任と誇りを持てるまち 金沢」を作るため、前市長の良いところを踏襲しながら、新しいものを取り入れ「住んでいて良かったと思える街づくり」を進めて頂きたいと思っております。
質問に先立ち3月に起きました東日本大震災の被災者の方々に御見舞い申し上げ、一日も早い復興を願い、金沢から元気を送り続けるものであります。
また、私の住む金沢にも起こりうる事例として真摯に受け止め防災、災害対策に取り組んでいかなければならないと思っています。
さて、その災害に向けての取り組みについて、いくつかの質問をさせていただきます。
先の東日本大震災を受け、本市においても、地域防災計画やハザードマップの見直しを行われているようですが、森本・富樫断層帯の危険度評価など、今後の流れについて、お伺い致します。
お隣、富山県では災害ハザードマップの被災予想の大幅訂正を発表しています。
「全国地震動予測地図」の改定結果などから、規模をマグニチュード6.5から7.4に上げ被害エリアを拡大し、呉羽山断層帯の危険度評価について、30年以内に震度6弱以上に見舞われる確率が2.5%から5.7%に上昇したことや、呉羽山断層帯が海域部まで伸びている状況が判明したと、公表しています。
これにより富山県では13年前に行った断層調査の想定より、死者数が2.9倍、全壊建物は2.6倍と算出しています。これに対し、今回の調査では住宅の耐震化率が現状の68%から85%に上がれば、死者はほぼ半減するとの予測もあります。
本市においても被害の予測数が増えるのではないでしょうか。
また、住宅の耐震化が被災者の数に大きく影響するものと考えられますが、金沢市においての耐震化率の現状、またその対策、今後の取組みを伺います。
今回の大震災では液状化も大きな問題となっていますが、金沢市内には液状化について十分起こりうる地域も多く存在すると考えますが、その対象地と対策はいかにされているのか、道路埋設のライフラインなどと併せ対策をお聞きかせ下さい。
現在、私の住む千坂校下は、1万人近くの人が住んでいます、避難場所は千坂小学校と千坂公民館の2箇所と有りますが、地域の皆さんが避難所に集中した場合この避難場所だけでは十分に機能を果たすかどうか不安を持ちます、ほかにも、避難場所が各校下に1個所だけの校下が7校下有ると聞いています、避難所の面積が1人当たり何㎡になるかと言うような基準があるのでしょうか、お伺い致します。
このように、収容人数が十分でない避難場所へ避難して来る被災者は、着の身着のまま避難所を頼って来るのです、にもかかわらず、集まってきた市民は避難所でも安心出来ないということになりかねません、もう一度避難所の設置数について、見直し検討を進めるべきと考えますが、ご所見をお伺い致します。
また千坂のように、広い校下では、被災した後に避難所に向かうには高齢の方には、負担が大きすぎる、ほかの地域には小学校と中学校を持っているところもあるようですが、千坂校下内にも、もっと近いところに避難所が欲しいとの声もあります。長岡市に有る市民防災全天候型公園と同様の施設を整備し校下住民の安全安心を確保すべきと考えますが、如何でしょうか。
また、本市は災害時に大和町広場を中心避難場所と指定し物資の備蓄やヘリポートを含め、災害対応の重点個所と位置付けておられますが、災害対策本部の出来る本庁とでは少し離れており本部との連携といった意味では問題が無いのでしょうか。
大和町も必要でありますが、私はより万全を期すために本部に近い大きな広場として、現在整備中の県庁跡地を本庁に直結した緊急避難場所として、整備出来ないものかと考えますが、お考えをお尋ね致します。
また、本庁には緊急用発電機も整備されているようですが、屋上に太陽光発電設備の設置を検討してはどうかと考えます。東日本大震災では燃料が不足してエンジンをかけられない状態であったと報じられていましたが、太陽光発電ならばガソリン等の燃料がなくても電力供給ができます。さらに、太陽光発電は本庁だけでなく、市内の小中学校やその他の施設にも設置出来ないものでしょうか。
現在夕日寺小学校で設置されている10KWhのものでも一般家庭ほぼ2軒分の発電能力があると聞いており、1か所1千万円弱で設置出来るようで有りますので、災害避難場所に設置することは有効なのではないでしょうか。
また、金沢市は太陽光発電を奨励しており、補助金を出していることから、市自らが率先垂範して太陽光発電を取り入れ、環境問題と電力不足対策に貢献すべきと考えますが、ご所見をお伺いします。
次に、子育て支援・少子化について、3人の子を持つ親としていくつかお伺いします。
私は子育てを通じて、以前から「金沢市内には小さい子供といっしょに遊べる場所が少ない」という声をよく耳にしました。
屋外公園ならば、近隣の河北市、白山市には、大きな遊具が置いてある公園があるので、みなさん市外の公園へ出かけているようです。
また、保育所や幼稚園の遠足では金沢市内の公園では雨天の日程を組めないため、福井のエンゼルランドや富山の太閤山ランドへ出かける日程になるそうです。
これらについて、入場料金の大小はありますが、年間入場者数でも石川動物園が約35万人、エンゼルランド福井で45万人、太閤山ランドで65万となっており、金沢から隣の県へ流出していると考えられます、
子育てに頑張っている若い親子を、隣の市町や県に流出させないで、金沢にも親子で楽しめる場所の整備をと願うのは多くの子を持つ親の思いであると考えます。
2005年エンゼルプラン作成のために小学生と就学前の子を持つ保護者を対象にしたアンケートによると、市に対する子育て支援の要望として就学前では約70%小学生では56%(複数回答)が「子連れで楽しめる広場の整備」と答えています。半数以上の人が欲しいと答えているにもかかわらず、整備が進まないどころか、2010年のプラン作成にあたり、この意見が消滅しています、アンケートして市民の声を聞いておきながら、施策に反映されていないのは大変残念であります。
やはり、雨や雪の多い金沢では、公園も屋根付きの施設で、小さな子供を持つ親が天候に左右されず安心して休日を過ごせる公園、たとえば「こまつの杜」のように民間の力も借りて、子育て親子が安心して集える公園を整備すべきだと考えますが、いかがでしょうか、お伺いします。
次に、少子化についてであります。昭和55年から平成21年での比較で出生数が5,842人から4,178人に減っています、しかし、第一子比率がどちらも50%以下であることから、子供を持つ女性は平均すると2人弱を生んでいることになりますが、合計特殊出生率が1.71から1.33に下がっているのは、晩婚化や未婚者が増えたことの方に原因があるのではないか、と考えます。
40から44才を対象にした調査では未婚率が昭和55年では約4%から平成17年には約16%に上がっており、そのことが少子化に影響を与えていると考えられます。どちらの年代も「結婚したい」「子供を持ちたい」と約8割が答えているにもかかわらず、結婚に踏み切れない人の割合が増えているようです。理由として、「子育てに掛かる経済的負担に対応できない」、「子育てに自信が持てない」という意見が多いということは、やはり行政がこういった世代の不安を無くする努力が足りないのではないでしょうか、少しずつでも不安を減らしていかなければならないと考えます。
市や国でもいくつもの施策が実行されていますが、少子化対策に成功しているフランスは、その上に育児と就業の両立のために積極的に企業に基盤整備を呼び掛けているようですので、本市ももっと積極的に企業に呼び掛け、共に取り組んでいくべきと考えますが市長のご所見をお伺いするとともに具体的な対策があればお聞かせください。
次に、交通施策とそれに関連して幾つかお尋ね致します。
金沢で生まれ育った私は、北陸の中心は金沢と考えています。
文化都市金沢にとってMICEこそが最も得意とすべき分野であり、国際会議や見本市などのMICE誘致において、もっと積極的に取り組んでいかなければならないと考えています。
現状は受け皿施設も、整備が整っているとはいえないところもありますが、金沢市を国際観光都市として位置付け、庁内組織を含め体制の充実と国内外でこれまで以上に認知されるよう戦略を確立すべきと、考えますが市長はどのように考えておられますのかお伺い致します。
また、金沢市としての誘致戦略の状況と今後の展開をお伺いしますとともに、お迎えをした国内外の人々の移動手段となる公共交通の利便性向上に向けどのような対策を講じていかれるのかお聞かせください。
本市では、歩ける街づくりを進めていますが、金沢市内の道路には狭い道路が多く、歩道も十分でない道も少なくありません、雪道では車道部分を除雪した雪が歩道に積み上げられて、歩道が無くなってしまっている所もあります。整備は進められていますが、市民が安心して歩ける歩道の整備について、さらに取組みを強めるべきだと思うのですが、いかがでしょうか、お伺い致します。
このような、道路や歩道の整備を進めるにあたって、積雪時の対策に消雪設備の導入は重要と考えますが、「用水の町金沢」独自の用水利用の消雪施設などを市がもっと積極的に進めていくべき考えますが、ご所見をお伺い致します。
ところで、現在運用されている「ふらっとバス」の運行目的に「交通不便地域のモビリティ向上」とあります。私が感じる限り便利なのは中心地の一部の放射状道路数本であり、それ以外は該当していないので、市全体を対象にすべきではないか、と考えます。
高齢者人口が増加する中で、運転者も高齢者が増えており、交通事故における高齢者の割合が増えているようで、こちらも問題になっていることであります。
これに対し、本市でも高齢運転者の自動車免許の返還を求めていますが、「現在の状況では安心して返納出来ない」、「代替交通手段が無く不便すぎる」との矛盾を指摘する声も多く聞かれ、二次交通網の整備は高齢社会において必須の懸案だと考えます、これまでも取り上げられてきたテーマですが、多くの市民の声に対し、市長はいかがお考えでしょうかお伺い致します。
「ふらっとバス」にも市の負担金が投入されていますが、「路線の無い郊外の市民は恩恵を受けられていないのではないか」という声も有りますし、中心部以外にも高齢者はたくさん居ります。
とくに昭和30年代から50年頃に開発された郊外の新興住宅街に当時入居した人たちは、団塊の世代やその少し上の世代が多く、多くが高齢者で、この年代の皆さんは地域のコミュニティルームや、週に一度の地域サロンに出かけることを楽しみにしています。
このようにバスも週1日だけ回ってくれば、週1日のお出かけを楽しみに出来ると思います。そして、それが週に1回の、消費活動を起こし、市中心部の活性化につながります。
ぜひ、新しいタイプの「日替わりふらっとバス」の導入も検討して頂きたいと考えますが山野市長のご所見をお伺い致します。
昨今の不況のうえに、東日本大震災を受け、公共投資を含め今後の予算にも影響が予想される、建設業界について、伺います。
これまで、建設業者は社会資本整備のための建設、維持を図り、地域の雇用を守り、地域の経済を下支えしてきました。
しかし、ここ数年来、建設業を取り巻く環境は非常に厳しいといわれており、事実マイナスシーリングが何年も続いている中で、金沢市内の建設業者に置いても、営業経費をとことん切り詰め、乾いたタオルを「さらに絞れ」といわれ、限界を超えつつあり「悲鳴すら聞こえる」というのが現状です。
落札率が低くなればなるほど税金の無駄遣いが減り、談合も無くなり、いいことだらけというのが、世間の風潮ですが、実際に働く作業員の労働賃金は決して高く無く、落札率の低下だけを追い求めたのでは、業者の体力、技術力、安心安全が損なわれるだけだと思います。
公正公平な競争がもちろん大前提ですが、地域や地元の業者を優先した上で公正な競争ができるようにし、これまで通りの地域貢献を果たせるように、企業を育成していく時期に来ているように思えるのですが、いかがお考えでしょうかお伺い致します。
地域貢献に関連し、今年は雪が多かったですが除雪が十分にされていないように感じた、という声を良く聞きましたが、これには「除雪は出来ない」と言う業者が出てきていることが影響しているのではないのでしょうか。
また、落札予定価格について、提示されている額が適正な価格であるという前提に立ちたいと思いますが、工事によっては狭い道路にも関わらず発注価格を下げるために単価の安い大型機械で積み上げられているものも見られることもあったとの指摘もあり、発注される工事は現場と設計書が現実的に見合っているのか、という指摘が、的外れなものかどうか実態をお伺い致します。
中小企業とはいえ、安全安心ということでいえば、除雪や災害時の対応など、地域の安全を担ってきた、建設業者が、今後も担えるような経営環境を作っていくために、地元に根付いた事業者に対し市の適切な援助も必要だと考えますが、いかがでしょうかお伺い致します。
最後に、金沢外環状道路(海側幹線)についてお伺いします。
私の住む千坂校下は、金沢の北の玄関口であり、北陸自動車道と金沢バイパスが接続する東インターチェンジを中心とした北の交通の拠点であります。ここへ、海側環状道路が、高規格緊急道路として、接続すると、聞いております。
この道路は、国道8号や松任宇ノ気線の渋滞緩和のための重要な幹線道路として、バイパス形式の道路になるとのことです。
確かに8号線の渋滞は大きな問題ですが、これでは、町を分断するような道路になってしまい、地域の発展に悪影響を与えるとのことから、地域には計画の変更を望む声が多くあります。
また、白山市の方では、来春8号線と接続を予定のようですが、そうなれば、早急に未整備区間への延伸に取り組みが進むことになります。現在、計画変更を検討中であるというように聞いておりますが、検討内容と今後の対応、についてもお伺い致し、私の質問を終わります。