9月18日 一般質問:二人目
私の稚拙な質問の全文をここに挙げるには小はずかしいですが、取り組んだ結果ですので、アップします。
質問の機会を得ましたので、会派みらいの一員として、幾つか質問させて頂きます。
初めに、豪雨対策について、お伺いしますが、冒頭に先般の台風18号や集中豪雨により、全国各所や県内でも小松や七尾を初め、浸水の被害に遭われました皆様に、お見舞いを申し上げますとともに、被災された地域の一日も早い復旧を願うものであります。
さて、最近頻繁に耳にする「ゲリラ豪雨」とも呼ばれる集中豪雨ですが、全国的な発生件数は昨年夏の2倍とも3倍ともいわれ、10年前に比べると35%、20年前に比べれば50%も増加しているそうで、本市でも今年は発生回数も多いように感じています。
実際に用水溢れと道路冠水による本市消防局の出動回数をお聞きしますと、平成18年は5回であったのに、平成23年は17回、昨年は20回、今年も8月までで10回と7年前にくらべ、格段に増えていますし、突風の被害を加えると、平成18年には一度もなかったものが、平成23年は5回、昨年は49回、今年も8月までで5回と近年の気象状況が巻き起こす自然災害の増加傾向は、異常が日常になったと言っても過言では無く、これまでと違った対応策が必要だと考えます。
気象庁サイトの「雨の強さと降り方」ページによれば、50mmを超えると「非常に激しい雨」で、土石流が起こりやすくなり、都市部では地下室や地下街に雨水が流れ込むこともある。とされています。
現在、金沢市総合治水対策の推進に関する条例では、10年に一度の大雨で、この時の雨量が1時間に55mm降った場合に、対する浸水被害の発生及び拡大の防止を図ることを、一応の目標にされているようです。
これによると1時間に55mmを超える雨が降ると、排水能力を超えてしまい、先日来の集中豪雨のように20分の降雨量が20mmですと、1時間に換算すれば60mmとなり、短時間で、排水能力を超えて溢れてしまうことになりますが、このような事象は、10年に一度どころか毎年のように起っているのではないかと感じています。
これだけ降ると、現在本市が設定している排水能力を超えているので「溢れる事も仕方ない」のかも知れませんが、実際に浸水の恐怖を感じる側になれば、「仕方ない」で済まされるものではなく、対策が必要だと考えます。
このような異常気象に加えて、開発によるアスファルトやコンクリートで整備された事で、降った雨が地面に浸透せず、短時間で排水路や低い所に流れ込むと言った状況は、これまでの常識とは違ってきており踏み込んだ対策が必要と考えますが、どのようにとらえているのかお聞かせ下さい。
この夏、その「ゲリラ豪雨」により、私の家のすぐ近くの疋田交差地下道が、二度冠水しました、これまでもうっすらと水がたまる事はありましたが、被害を伴った冠水の記憶はない所であります。
当日は確かに相当に強い雨が降っていましたが、冠水による通行止めになるほどとは、思いもよらなかったので、先に述べた異常気象や、周辺の開発状況を考慮しなければいけない状況であることを、目の当たりに致しました。
また、この道路は片側2車線で、山側環状と国道359号線そして、バイパス8号線や、内灘・宇ノ気方面へ繋がるほか、中環状道路疋田上荒屋線にも接続する事もあり、交通量も少なくない主要な幹線道路であります。
冠水以来、数日で警告看板を増設されたのは、素早い当局の対応だと評価しますが。
ただ、一般車両が進入し水没した事を考えると、現在設置されている電光式の警告看板は位置も頭上に有り、普段通過する時も見過ごしてしまいそうなうえに、警告看板としてはいささか小さいように感じますが、現在増設した看板に加え、回転灯の増設やの進入防止のゲートなどが、設置出来れば安心できると考えますが設置の可能性について、お伺いします。
一方、交通の導線から見た場合、冠水しないようにする対策が最も良いのですが、もしも冠水した場合、先日の事案では、日中の急な通行止めにより、周辺の359号線や千木方面はかなりの渋滞になってしまった事から、この点についてどのような対策を取られるのか、具体的なお考えが有ればお伺いします。
次に防災士についてお尋ねします。
金沢市では、地域に密着した防災士を養成するため、平成18年度から『コミュニティ防災士』と位置づけ、24年度現在で294名のコミュニティ防災士が誕生しています。
このコミュニティ防災士養成事業は、今年も引き続き行われており、昨年度まで20名だった養成者数を今年度からは40名に倍増していると聞いております。
また、資格取得には高額な費用がかかると聞いていますが、本市では、この高額な費用のほとんどを補助してまで、コミュニティ防災士の増員を図っているわけですが、このようにしてコミュニティ防災士の増員を目指す目的と期待する役割、また補助制度についてもお伺いします。
加えて、この夏私の住む校下では女性二人が新たにコミュニティ防災士として誕生し、お話を伺いましたところ「分厚いテキストなど苦労したが、大変ためになった」とのことでした、東日本大震災の教訓から、被災した後の女性防災士の重要性はだれもが認めるもので、女性防災士の現状と期待する役割もお聞かせ下さい。
防災については、常に新しい情報が必要になる事ことから、新規の防災士は勿論ですが、既存の防災士にも新たな情報提供の場所が必要だと考えられます。
更に、その防災士を含め、防災に関する地域の意見や実情を吸上げるシステムも作る必要があると思いますが、どのように対応されていくのかお伺いします。
地域の防災・減災を進めていく上では、防災士を増員していく事も必要ですが、これまでの教訓を生かして実行性のある防災組織を作ることが重要ととらえ、同じ防災士でありながら、「防災士」と「コミュニティ防災士」といった2つの区分けがあることで、地域の防災組織を強化していく上で混乱を招かないのか不安を覚えます。
新たに要請された「コミュニティ防災士」と市の養成事業に依らずに資格を取得した「防災士」との違いがどこにあるのか、また、コミュニティ防災士は「日本防災士会石川県支部」との連携が十分に図られているのかお伺いします。
一方、教職員にも「絆防災教育」の一環として市内の全市立小中学校に1名の防災士の配置を目指し、資格取得講習を開催されましたが、その後の経過と、先に述べたコミュニティ防災士との連携についてもお教えください。
付け加えると、保育所や幼稚園にも居れば、良いと思います。
ここまで取り上げてきた防災士ですが、高額な費用を伴うにもかかわらず、日本防災士機構という民間の資格で、国家資格でもない点からも、資格事態が軽視されないか不安を持ちます。
そこで、江戸時代に防災集団「加賀鳶」を組織した百万石の城下町金沢としては、このコミュニティ防災士を本市独自に格付けし、公民館や消防団とならぶ、防災士組織と位置付けし、地域の防災力の柱にすべきと考えますが、市長のご所見をお伺いします。
次に公契約条例についてですが、この条例を取り入れる都市が増え、小松市では日本海側初の導入に向け取組んでいる所、本市の取り組みについてお伺いします。
受注競争が激化する中、ダンピング受注などによる労働者の賃金低下が全国的な問題となって来ていることなどを受けて、国土交通省では、本年4月から平成25年度公共工事設計労務単価として、労務単価の全国平均15%強の引き上げを行いましたが、本市も、「新単価の早期適用」が実行されています。
これに関し、国土交通省では建設工事における元請負人と下請負人の間の下請取引の適正化や、単価の引き上げがいきわたっているかを把握するため、全国の建設業約16000業者を対象にアンケート調査を行いました。
また、先行してこの条例を導入している多摩市でも「実態調査のアンケート」が行われ、そのアンケートの中には、設計書と現場にずれが有り、労働者賃金を確保する為には、設計・積算における機械的な積算だけでなく実態に沿った積算を望むとの意見もあり、アンケートを行ったがゆえに見えてくる部分も有るのではないでしょうか。
税金を使う以上、競争による入札は必要ですが、過剰な受注競争が労働者の賃金に悪影響を及ぼす状況も見受けられる中で、本市では入札制度評価委員会が、入札までの評価・検討をおこなって来ましたが、入札が適正に執行されているかを見極めるためには、受注後の状況を把握することも必要だと考えます。
市発注の工事などに従事する労働者の最低賃金を独自に定める「公契約条例」の制定に向け、全国的に検討をする自治体が増えている中、本市でも状況把握のためのアンケートを含め、現行の入札・契約制度の改善と合わせて、公契約条例の制定についてご所見をお伺いします。
次に、子育て支援について、いくつかお尋ねします。
子供の遊べる広場についてですが、山野市長は昨年の6月議会の私の質問に対する答弁で、城北運動公園の中に全天候型屋内広場の計画を盛り込み、子どもの遊べる広場として検討したいと述べられました。
以前から議会で取り上げてきましたがが、「金沢市内には小さい子供といっしょに遊べる場所が少ない」という声をよく耳にします。
そうした声が上がる理由として、市内にたくさんある小さな公園は防災としての機能が強く、小さな子を連れた親子が、ゆっくり過ごせるような公園なっていない事などが上げられます。
また、本市の保育所や幼稚園のバス遠足は、金沢市内の公園では雨天の日程を組めないため、福井のエンゼルランドや富山の太閤山ランドへ出かける日程になるとのことであります。
本市に住む子どもたちの、保育所や幼稚園時代の楽しい遠足の思い出が、県外の施設でのものばかりになってしまうと考えると、残念でなりません。
「交流拠点都市金沢」とするならば、金沢市内の子供たちはもちろん、隣接する県や市・町の子どもたちにも、幼いころに金沢で遊んだ記憶を持っていて欲しいものであり、交通の便などを踏まえれば、 この城北運動公園が、子どもに特化した施設を造るに相応しいと考えますが、もう一度市長のご所見をお伺いします。
現在のレイアウトを見ますと、武道館が画かれていますが、すぐ近くに県立武道館もありますので、そのエリアを子供たちのために特化して頂き、遊び場を備えた屋内だけでなく、屋外もこども用の施設としての整備していただければ、小さな子を持つ親子世代の「交流拠点」になりますし、現在の計画にある全天候の屋内広場も併せ活用すれば、幼児から小、中学生世代の親子もスポーツを通しての「交流拠点」になるものと確信しています。
運動公園整備の手法で施設配置の見直しが、可能なのかどうかお伺いすると共に、市民の大きな要望を受け止めて頂けないものか、山野市長のご所見をお伺いします。
次に、待機児童についてであります。
本市が「待機児童ゼロ」と言っておられるにもかかわらず、私の周りでは、何人もの方から「保育所に入れない」とか「近くの保育所が一杯で、隣町の保育所へ通うので大変だ」といったこと耳にするのですが、私の住む北部エリアでは、入所待ちや遠くの施設へ通っている市民が多くいらっしゃるように感じています。
特に3歳未満の児童ついて多いのですが、本当に待機児童がゼロなのか、現状をお教えください。
極論を言えば市内北部で入所を待つ人がいても車で何十分もかかる南部で、受け入れ可能な施設があれば、本市全体の待機児童はゼロになりますが、これですと、統計上の数字と現実がかけ離れたものになっているのでははいのでしょうか。
3歳未満の児童を含め本当の意味での待機児童がゼロになることこそ、市民の願いだと思いますので、きめ細やかな対応をお願いするとともに、現状がどのような実態なのかご所見をお伺いします。
最後に、外環状道路(海側幹線)ですが、
大河端~福久区間について、県と市が分担し、平成24年度から事業に着手されており、地元町会など関係者との協議を重ねながら、道路設計や用地測量を進められていると聞いております。
市施工区間の大浦町から千木町間の用地取得について、進捗状況及び今後のスケジュールをお伺いします。
また、海側幹線が新たに整備されることにより、現在の農道や用・排水路の機能に支障をきたすなど、農作業に様々な影響もあると思われますが、その対応についてもお伺いし、私の質問を終わります。